休校期間中の注意について(全学年対象ver.)

この記事では休校期間中の注意点について、全学年にあたることをまとめました。以下の通りです。

① 全学年に言えること

①A 学校がある普段の時期より学力格差がひろがる。
①B 学校の授業進度が遅くなる。
①C 学校が保障していた教科学習以外の機会がなくなる。

上記3点について個別に説明いたします。

①A 学校がある普段の時期より学力格差がひろがる。

そもそも学校が休みの期間が児童・生徒の間で学力格差がひろがります。学校が保障していた学習機会がなくなるためです。学校が休みでも学べる児童・生徒とそうでない児童・生徒の間で学力の格差が拡大します。

それに加えて、今回の新型コロナウィルス感染症拡大予防においては、いわゆる「密接・密集・密閉」の各環境を避けることが重要であるため、児童・生徒と教員が学校の教室でいっしょに学習することが実質、不可能です。同様のことが学習塾・予備校にも言えます。いくつかの自治体では学校が休みの期間にインターネットやコンピューターを利用した授業の準備・実施を決定または検討しているようですが、そういった授業での学びにはインターネットやコンピューターを適切に利用する技術が要ります。そのため、そういった技術の有無により、児童・生徒の学びの程度には差が出てしまいます。

実際に学校が休みになって、子供が勉強していない様子が気になるとか、映像授業が用意されても子供が充分にそれを利用しないので困るとかいった悩みはご家庭で見られるのではないでしょうか。

①B 学校の授業進度が遅くなる。

昨年度末・本年度初の休校で、学校の授業で学べるはずだった内容が学べていない児童・生徒が多くいます。

家庭など、学校以外で学習する習慣や能力がある児童・生徒は、さまざまな教材やコンテンツを利用して休校中にも新しいことがらについて学ぶことができるでしょう。しかし、そういった児童・生徒ばかりではありません。

また、学校の教室で他の児童・生徒といっしょに学ぶことで初めてわかることも多いのです。そういった学びを休校中にすることはできません。

学校が再開してから、それらの学習を補う予定が各学校で組み立てられていることだろうと推察されますが、どの学校の教職員もこれまでに経験したことがないスケジュールで組み立てられる予定なので、実際にその通りに進むかどうか、不安が多いと言えるでしょう。

①C 学校が保障していた教科学習以外の機会がなくなる。

学校が保障していたのは教科学習だけではありません。

給食や運動会・遠足・修学旅行などの行事、部活動などの機会や経験が児童と生徒に与えられていました。

休校によって、これらの機会や経験が失われて困っているという方は実に多いと思います。

以上です。

いかがでしょうか。学校は社会的に重要です。休校によって失われる学校の役割は社会的に補われるべきでしょう。文部科学省や各教育委員会といった教育行政はこれについて重大な責任を負っていますが、行政の施策を待つだけでなく、民間レベルでできることを考えて実際に行っていく必要もあると私たちは考えています。