本日は「宝島」という楽曲と吹奏楽との関係についてのご紹介です。
「宝島」はTHE SQUAREの1986年のアルバム『S・P・O・R・T・S』に収められた曲です。吹奏楽では真島俊夫先生の編曲がよく知られています。
アマチュアからプロまで、たくさんのバンドが演奏してきました。
https://www.youtube.com/watch?v=ZR39lcXr0mA
これは真島俊夫先生ご本人の指揮による演奏、名演です。2分過ぎからのソロにも注目してください。上記演奏でソリストを務めたのは、サックス奏者の田中靖人先生です。超絶技巧ですよ…。
このソロをどのように吹くかが、この楽曲演奏の魅力・聴かせどころになっています。
例えば、こんな演奏があります。演奏のスピードが速すぎて、ソロパートが1分30秒ぐらいにあらわれますw
↑田中先生のような超絶技巧はみせていないのですが、それでもこの人数のバンドを背に、直近にマイクも置かず、これだけ吹けるソリストは上手です。
↑大阪桐蔭高校吹奏楽部さんのクリスマスコンサートでは、演奏者の人数が多すぎて、ソロにならないw
↑中学生も吹きます。実はこのソロ演奏には仕掛けがあります。
「北宇治高校吹奏楽部」という架空のバンドを物語の舞台にする「響け!ユーフォニアム2」7話では、部長の「小笠原晴香」さんがバリトンサックスで件のソロに挑戦します。
この演奏は物語の中で、小笠原晴香という人物が部内で担ってきた役割、それゆえの苦悩、そしてその役割を担いながら彼女自身が、またバンド全体が成長していくために必要なことがらを体験的に理解させる効果を担っていると私は思っています。
端的に言えば、演奏の最後の小笠原さんの晴れやかな吹奏の様子を表現する絵がそれを物語っていると言えると思うのです。
ところで、この小笠原さんの演奏と、1つ前の中学生の演奏には共通点があります。
みなさん、お分かりですか?
それが先述した「仕掛け」です。
技巧の点では、冒頭の田中先生に及びません。でもそれは当然ですよね。
そういう技巧の部分だけではなく、演奏を通して演奏者自身が体験したり、聴衆たちが感じとっ足りする部分があるはずで、そういうことができるのがその人間たちのある種の学力の高さだと私は考えています。
いかがでしょうか。ご確認ください。
https://www.youtube.com/watch?v=wKhUCR6cJTs
この演奏も良いですね。楽しそうです。